肌の状態には内的な環境と外的な環境が影響します。内的な環境は内臓の状態で、食事やストレス、ホルモンバランスなどが関係します。外的な環境は気温や湿度、紫外線などを示します。美肌になるためには、内的な環境と外的な環境を意識しながら生活習慣を整えることが非常に重要です。この記事では、食事・スキンケア・睡眠・入浴のそれぞれの日常のシーンごとに、美肌を促進するための習慣を紹介します。

食事で意識するべき4つの生活習慣

1日3食決まった時間に食べる

朝食も含め、1日3食しっかり食べることで全身の血流を促進させることができ、肌のくすみ予防などに効果的です。さらに、食事を決まった時間に食べることで内臓が正常に動きやすくなり、便秘が予防できるので、老廃物の蓄積を防ぎます。

栄養素をバランスよく摂取する

タンパク質、ビタミン、ミネラル、乳酸菌などの栄養素を日常でバランス良く摂取するよう心がけましょう。インスタント食品、コンビニエンス弁当、スーパーの総菜などは人口添加物が多く含まれる可能性があるので、毎日食べ続けるのは控えてください。タンパク質を中心に、さまざまな栄養素を食事で摂取するようにしましょう。

それぞれの栄養素が多く含まれる食品を紹介します。

• タンパク質：卵・魚/肉類・大豆・乳製品など
• ビタミンA：レバー・バター・卵黄・緑黄色野菜など
• ビタミンC：レモン・ブロッコリー・赤パプリカ・いちご・キウイなど
• ビタミンE：アーモンド・植物油など
• ビタミンB群：レバー・うなぎ・カツオ・わかめ・卵・乳製品・干しシイタケ・納豆など

普段の食事から必要な栄養素が取れにくい場合、サプリメントを摂取することも有効な方法です。

カロリーバランスを考慮する

1日のうちにカロリーが消費されやすい時間が異なるため、カロリー量を意識して食事することが重要です。1日のカロリーバランスは「朝3：昼3：夕4」が理想だと言われています。朝食を抜いてしまうという人も多いですが、抜いてしまうと身体がエネルギーを保つために脂肪を蓄積しようとするので、起床後2時間以内に朝食をとるのがおすすめです。

こまめに水分を摂取する

1日あたり1.5〜2Lを目安に水を飲むことが推奨されています。人の身体の約60％は水分でできているため、水分が不足すると、肌が乾燥する、肌細胞が生成されないといった肌トラブルの原因となってしまいます。こまめに水を飲むことで血流を促進し、肌に栄養素が行き届くようにしましょう。

また、水分をとる際は温かいものまたは体温に近い38℃前後のものを飲み、体を温めて代謝を良くすることを心掛けましょう。

スキンケアで意識するべき5つの生活習慣

クレンジングはサッと終わらせる

洗顔の前に、クレンジングで皮脂や角栓、メイクを落とします。丁寧に汚れを落とす必要がありますが、マッサージオイルなどではないので、時間をかけずサッと終わらせるようにしましょう。

クレンジング・洗顔の時は優しく触れる

摩擦は肌にダメージを与え、乾燥やキメの低下、シミの増加の原因になるので気を付けてください。クレンジングや洗顔の際は優しく肌に触れ、ゴシゴシとこすらないようにしましょう。洗い流す際も、シャワーを顔に直接当てず、32℃～34℃のぬるま湯で、皮脂や雑菌などを優しく洗い流します。

洗顔後は保湿をしっかりする

洗顔後は水分が逃げやすい状態のため、すぐに保湿をしましょう。まずは化粧水で水分補給をしたあと、乳液で油分を補給します。乾燥肌の場合や肌荒れをしている場合は、さらにクリームを重ねると良いでしょう。油分が気になる場合は、夜だけでもクリームを加えると効果的です。

紫外線対策をする

紫外線は肌荒れやシミなど肌トラブルのもとになります。紫外線が強くなる夏場はもちろん、冬場にも紫外線によるダメージはあるので一年中対策をする必要があります。例えば、紫外線量が多い時間帯の外出は避ける、日焼け止めクリームを屋外と屋内で使い分けて定期的に塗り直すなどです。

肌タイプに合った化粧品を使う

自分の肌タイプを知り、タイプに合った効果的な化粧品を使うことが大切です。間違ったケアをすると肌トラブルをさらに加速させてしまう可能性があるので「乾燥肌用」「敏感肌用」などタイプに合わせて選ぶようにしましょう。

睡眠で意識するべき3つの生活習慣

6時間以上の睡眠をとる

最適な睡眠時間は、遺伝や体質などで変わるため一概には言えませんが、一般的には6時間が理想とされています。ターンオーバー（肌細胞の生まれ変わり）は22時～26時にかけて活発化すると言われており、22時の就寝は「肌のゴールデンタイム」と言われています。睡眠時間が足りていないと成長ホルモンが十分に分泌されなかったり、代謝が乱れたりと、肌トラブルの原因になってしまいます。

決まった時間に起床・就寝する

毎日決まった時刻に寝起きすることで、ホルモンが正常に分泌され、肌のターンオーバーを促進する可能性があります。また、朝太陽の光を浴びることで体内時計が調節されるので、体全体が機能しやすくなります。

睡眠環境を整えて質を高める

身体をリラックスさせ、眠りにつきやすい環境を整えることも大切です。就寝前には、アルコールやカフェインを摂取したり、スマートフォンやパソコンのブルーライトを見たりすることは控えましょう。ストレッチなど軽い運動をしたり、アロマの香りを嗅いだりするなど、リラックスできる環境を作ることで睡眠の質が高まります。睡眠の質が高まると、ターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌が促進されます。

入浴で意識するべき3つの生活習慣

シャワーで済ませずお湯につかる

夏場はシャワーで済ませるという人も多いですが、血流を良くするためにしっかりとお湯につかりましょう。血流が良くなると肌の疲労回復やターンオーバーに効果的です。

38～40℃の温度のお湯にする

少し熱いと感じる人もいるかもしれませんが、38～40℃にすることで身体の芯まで温めることができます。熱いと感じる場合は、のぼせないように半身浴をするのも良いです。適度な温度のお湯につかることで眠気を感じることができ、睡眠の質の向上にも繋がります。

15～20分間入浴する

入浴時間は15〜20分程度が適切です。長時間入浴すると肌がふやけたり、保湿成分が流れ出たりして、乾燥や肌荒れの原因になってしまいます。長時間ゆっくりつかりたい場合は、半身浴をしたり、途中で休憩したりして、身体への負担を減らしましょう。

普段の生活習慣を見直して美肌を目指そう

普段の生活習慣の積み重ねが、美肌に大きく影響します。食事、スキンケア、睡眠、入浴といった日常のライフスタイル全体を見直して改善し、美肌に繋げていきましょう。